石川県自然史博物館で、『プリティクマムシ、ミイラ復活大実験』を体験してきました。
講師の先生がおっしゃるには、クマムシを見たことがある人は、
県内でこの講座に参加した40人くらいしかいない!ということでした。
結構貴重な体験です。
これは、自由研究として他の人とかぶらないいいネタかもしれません。
クマムシとは
【クマムシの大きさ 】 0.05〜0.8mm
【体の特徴】 足の数は8本
【クマムシのすみか】
コケのスキマ 落ち葉や土の粒のスキマ
海の中 海藻などのスキマ、砂浜の砂粒のスキマ
【どんな場所?】
すごく乾く、すごく高い温度になる、とんでもないところ
【特技】
乾燥にとても強い!
死んだように寝ているから乾眠(カンミン)といい、乾眠中のクマムシは、樽(タル)といいます。
【樽のすごい能力】
以下の環境でも死にません。
1.低温 液体ヘリウム -272℃
2.高温 151℃
3.高圧 6000気圧
4.真空
5.放射線 57万レントゲン(人間の致死量の1000倍)
クマムシの採集
まずは、クマムシが生息するコケの採取に行きました。
クマムシが棲むコケは、“ギンギケ”。
ギンギケとは
カラッカラの乾燥したものです。
実験に必要なもの
![](https://i2.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1166-e1500906131587-768x1024.jpg?resize=700%2C933&ssl=1)
実体顕微鏡
スポイト
シャーレ
そのコケに、水道水をヒタヒタにかけて、クマムシが出てくるのを待ちます。
![](https://i2.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1169.jpg?resize=700%2C525&ssl=1)
本来は、ここの工程は、時間を1日かけます。
講義では時間がないので、待つこと30分。
クマムシの観察
コケをそーっと別の容器に出し、残った水を容器をぐるぐる回しながら
シャーレに入れます。
実体顕微鏡で覗いて見ると、、、、。
いたー!、いました!
![](https://i0.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_6782.jpg?resize=700%2C936&ssl=1)
クマムシは、1200種の種類があるそうですが、
1番よく見ることができるのは、白いクマムシ(チョウメイムシという)
赤いクマムシ(オニクマムシ)、黒いクマムシ(トゲクマムシ)。
今回、見ることができたのは、白と赤です。
小さくて、イラストや電子顕微鏡の写真と随分違う印象です。
![](https://i0.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1187.jpg?resize=700%2C525&ssl=1)
どこにいるかな?
このクマムシを、スポイトで吸って、特殊な和紙の上にのせて動かなくします。
このスポイトで吸うのが難しかったのです。
なんせ小さいので。
これが時間が経つとこうなります。
![](https://i0.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1203.jpg?resize=700%2C525&ssl=1)
先生がおっしゃっていたのは、“鼻くそ”。
(大きさは違えど、ウチの夫がポイ捨てしてる鼻くそそっくりです。)
先生が先に標本を作ってくださってました。
肉眼ではほとんど見えません。
![](https://i1.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1197-e1500907221817-768x1024.jpg?resize=700%2C933&ssl=1)
この状態を、“樽”と言います。
クマムシが、最強だと言われるのは、この樽の状態でのことをいいます。
普通に動き回っているクマムシは、普通に死ぬそうです。
この“樽”に、今度は、水をかけて、どれくらいで活動し始めるか観察します。
顕微鏡を変えて、倍率100倍で見ていきます。
![](https://i1.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1209.jpg?resize=700%2C525&ssl=1)
![](https://i1.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1215.jpg?resize=700%2C525&ssl=1)
![](https://i1.wp.com/milkywaygo.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_1217.jpg?resize=700%2C525&ssl=1)
動きはじめました。
だいたい5分くらいでしょうか。
かわいい黒い点のような目があります。
愛嬌があってカワイイ。
頭を上げてこちらを覗いたような仕草?なんてしたらむっちゃカワイイ。
ずっと観察していたかったのですが、先生の話も聞かないといけないのでした。
しばらくすると、クマムシはどこかに消えてしまいました。
まとめ
クマムシが話題になっても、どこにいてどうやったら見ることができるのか疑問でした。
クマムシは、探そうと思えばどこにでもいるのに、小さいので見ることができない生き物だったのです。
顕微鏡さえあれば、今回ご紹介した方法で観察できるので、
クマムシでいろいろな自由研究を考えてみてもいいですね。
ついでに、線虫や輪虫なども見ることができました。