石川県自然史博物館で、『プリティクマムシ、ミイラ復活大実験』を体験してきました。
講師の先生がおっしゃるには、クマムシを見たことがある人は、
県内でこの講座に参加した40人くらいしかいない!ということでした。
結構貴重な体験です。
これは、自由研究として他の人とかぶらないいいネタかもしれません。
クマムシとは
【クマムシの大きさ 】 0.05〜0.8mm
【体の特徴】 足の数は8本
【クマムシのすみか】
コケのスキマ 落ち葉や土の粒のスキマ
海の中 海藻などのスキマ、砂浜の砂粒のスキマ
【どんな場所?】
すごく乾く、すごく高い温度になる、とんでもないところ
【特技】
乾燥にとても強い!
死んだように寝ているから乾眠(カンミン)といい、乾眠中のクマムシは、樽(タル)といいます。
【樽のすごい能力】
以下の環境でも死にません。
1.低温 液体ヘリウム -272℃
2.高温 151℃
3.高圧 6000気圧
4.真空
5.放射線 57万レントゲン(人間の致死量の1000倍)
クマムシの採集
まずは、クマムシが生息するコケの採取に行きました。
クマムシが棲むコケは、“ギンギケ”。
ギンギケとは
カラッカラの乾燥したものです。
実験に必要なもの
実体顕微鏡
スポイト
シャーレ
そのコケに、水道水をヒタヒタにかけて、クマムシが出てくるのを待ちます。
本来は、ここの工程は、時間を1日かけます。
講義では時間がないので、待つこと30分。
クマムシの観察
コケをそーっと別の容器に出し、残った水を容器をぐるぐる回しながら
シャーレに入れます。
実体顕微鏡で覗いて見ると、、、、。
いたー!、いました!
クマムシは、1200種の種類があるそうですが、
1番よく見ることができるのは、白いクマムシ(チョウメイムシという)
赤いクマムシ(オニクマムシ)、黒いクマムシ(トゲクマムシ)。
今回、見ることができたのは、白と赤です。
小さくて、イラストや電子顕微鏡の写真と随分違う印象です。
どこにいるかな?
このクマムシを、スポイトで吸って、特殊な和紙の上にのせて動かなくします。
このスポイトで吸うのが難しかったのです。
なんせ小さいので。
これが時間が経つとこうなります。
先生がおっしゃっていたのは、“鼻くそ”。
(大きさは違えど、ウチの夫がポイ捨てしてる鼻くそそっくりです。)
先生が先に標本を作ってくださってました。
肉眼ではほとんど見えません。
この状態を、“樽”と言います。
クマムシが、最強だと言われるのは、この樽の状態でのことをいいます。
普通に動き回っているクマムシは、普通に死ぬそうです。
この“樽”に、今度は、水をかけて、どれくらいで活動し始めるか観察します。
顕微鏡を変えて、倍率100倍で見ていきます。
動きはじめました。
だいたい5分くらいでしょうか。
かわいい黒い点のような目があります。
愛嬌があってカワイイ。
頭を上げてこちらを覗いたような仕草?なんてしたらむっちゃカワイイ。
ずっと観察していたかったのですが、先生の話も聞かないといけないのでした。
しばらくすると、クマムシはどこかに消えてしまいました。
まとめ
クマムシが話題になっても、どこにいてどうやったら見ることができるのか疑問でした。
クマムシは、探そうと思えばどこにでもいるのに、小さいので見ることができない生き物だったのです。
顕微鏡さえあれば、今回ご紹介した方法で観察できるので、
クマムシでいろいろな自由研究を考えてみてもいいですね。
ついでに、線虫や輪虫なども見ることができました。